まものす

看護師で難病発症。身体障害者手帳(3級)もらっちゃいました。医療従事者と患者の立場、両方から視点です。西洋ハーブとタイハーブ、和草ハーブなどの民間療法的なことも取り入れつつ、おもしろ人生を満喫中で~す!

注射が得意な看護師が教える、みんなが苦手な【静脈留置針】のコツ!感覚とイメトレが肝心です!

ベテランの看護師でも苦手ということが多い留置針の入れ方です。

 

医療機器会社によって、いろんな種類がありますよね。

サーフロー、スーパーキャス、メディキット、インサイト、セーフレットキャス…みなさんの病院では、どれを使っていますか?

(私が使ったことがあるのが上記5種類くらい)

留置針は針が長く、外筒のカニューレ滑りが悪くて入れにくいですよね。

昔よりも多少は改善されていますが、慣れないと、まず針の長さにビビりますよね。

 

血管を突き抜けずに、1回でうまく血管内に入ると、やった~!と、その日一日がいい日!くらいに嬉しいですよね。

そんな留置針の入れ方のちょっとしたコツをお教えします。

 

実は私、看護師1年目から留置針は得意なんです!

普通の注射や点滴よりも得意です!

 

まず、血管の探し方は前回の記事でご確認ください→

www.okudama.com

 

留置針はどうせ難しいんだから、焦らずに血管を探すことから始めましょう。

焦って適当な血管にあてると失敗します。

針が長い分、長くまっすぐな血管を探し出します。

できれば、針よりもほんの少し長い血管です。

良い血管を探すのが、いちばんのコツといっていいほどです!

 

病気の高齢者では、細くてぺたんこで、あちこち刺して潰れて…なかなかいい血管を見つけるのは難しいですが、どこかにあるはずです。

どうしても前腕や下腿のいい位置に見つからない場合は上腕、大腿を見る前に、この方法を試してみてください。

(血管が弱い高齢者は、ゴム管の駆血帯よりも平たいベルトタイプの駆血帯のほうがいいです。)

 

駆血帯を巻いた後、患者さんの頭側に立ってください。

ふだん穿刺する側と反対ですね。

そのまま患者さんの肘を曲げます。

前腕の裏側に良さそうな血管が見えてきませんか?(尺側皮静脈など)

(ただしここの部位は、皮膚も弱くベットや身体に当たるところなので、漏れやすいところでもあります。また、駆血して肘を曲げるとうっ血しやすいため、長時間の駆血はしないでください)

 

血管の怒張を触って確認しながら頭の中でその血管の走行をイメージします。

イメージが不安な時は、ボールペンでしるしをつけます。

血管の上に1本ではなく、血管の両サイドに2本です。

その2本の線の間に針を通します。

 

血管を見つけたら、今度は針の準備です。

(内出血をしやすい患者さんでは、素早く確認できないときには一度駆血帯をはずします。ほんとは先にした方がいいですが、針が不潔になることも考慮してください)

内筒と外筒がくっついている場合があります。また、滑りが悪い場合もあります。

内筒をくるくると回して滑りを良くしてください。

内筒をほんの少し(内筒の先が外筒の先から出ている程度の数ミリ)だけ抜いて、またもとの位置に戻します。

この時に内筒を抜きすぎると、戻すときに外筒を突き破ってしまうことがあるので、引っ掛かりを感じたら針を変えます。

(セーフティのものは針を抜くと針先が引っ込んでしまいますので、抜かないようにしてください。抜いてはいけない針もあるので、事前に使用する針のことも知っておいてください)

この作業による事故もありました。

それはまた別で記事にしますが、注意しておこなってください。

 

針の持ち方。

イラストはちょっと手と針のスケール感がおかしいですが、お気になさらずに…

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自分が持ちやすいようにがいいですが、以下のような注意点もあります。

グリップ部の逆血を確認する部分には指がかぶらないようにする。(見えるように持つ)

接続部手前のグリップを持ち、接続部にはなるべく触らない。(不潔になる)

いないとは思いますが鉛筆持ちはもってのほか!(角度に注意)

針の穴は上を向ける。(先端のとがった方から刺す)

 

アルコール綿で、針が入る全体を拭く必要はありません。

線が消えないようにしながら、針を刺す部位の周囲から手前を拭きます。

線を描いたほんの少し手前から針を刺します。

それより手前の方で、皮膚から手前に血管を引くように押さえると入りやすいです。

逃げやすい血管であれば、手前と奥を人差し指と親指で押さえます

逃げないように血管の横から刺す人もいますが、それは間違いです。血管の真上からまっすぐに刺します。

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うまく血管に入って逆血があったら、ほんの数ミリ進めます

このときに針先だけが入っていても逆血があります

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なので、外筒が血管内に入るように少しだけ進める必要があります。

そして、その場で内筒を手元で固定し、外筒だけを進めます

親指と中指で内筒を挟み、人差し指で外筒を進めます。

片手でやるのが難しいときは両手でもいいですが、皮膚を引っ張り気味にしていないと入りにくいです。

両手でやるときは、右手(利き手)の親指と人差し指で内筒を挟み、ほかの指で皮膚を引っぱり気味にし、左手(利き手と反対)で外筒を送ります。

 

刺すときに、針先を半分から全部入れてしまう看護師もいますが、それでは血管を突き破ったり、針周りの皮膚を傷つけてしまいます。

かならず外筒を進めるようにしてください。

また、針を刺して、浅くしようと思ってるのか、なぜか針をしならせてる(皮膚から出ている針がカーブを描くくらいの)看護師がいますが…ほんとになぜ?

皮膚や血管が傷むだけで、なにもいいことないです。(そんなことしても血管にはうまく入りません)

 

留置針は、知っての通り外筒(身体に残る方)はふにゃふにゃです。

針の根元まで入れてください

 (これを知らない看護師もいました。『針は全部入れたらいけないと習わなかったの!』と怒られましたが、留置針は根元まで入れるのが正解です)

あとは、チューブに繋いで、漏れがないか確認してから固定です。

固定方法は病院によって、人によって違いますので、そのやり方にしたがってください。

 

文章で書けばほんの少しですが、練習が必要です。

はじめはゴムの駆血帯などに刺して、入れる練習をしてみてください。

もちろん、患者さんに練習ではなく、看護師同士、腕を差し出してくれる人がいれば職場の人は業種に関係なく誰でも練習させてもらいましょう!

 

私が1年目で得意になったのは、練習したからです。

はじめは指導の看護師の腕でした。

その人の血管はわかりにくく(少しぽっちゃり…)難しく、何度も失敗しましたが、根気よく付き合ってくれました。

次は看護学生さんです。

準看の学校に行きながら働いていた学生さんたちです。

その学生さんたちは採血の練習をしなければいけなかったので、教えながら自分の腕を提供しました。

そのかわり、留置針の練習をさせてもらいました。

 

採血より留置針のほうがだんぜん痛いですが、お互いに練習です。

 

どちらかというとベテランの看護師は、学生さんや新人さんに針を刺されるのを嫌います。

病院内の健康診断では、新人さんの練習台といって職員の採血をさせられます。

これを怖いからと逃げてる看護師は、自分の腕と指導に自信がない人と思って間違いないです。

看護師に逃げられた新人さんは、まったく気にする必要はありませんからね!

 

私が初めて働いたところは、100床程度の個人病院でしたが総合的な診療科があり、救急指定で手術もあるところでした。

子供から高齢者まで、あらゆる患者さんが入院していました。

手術が多かったため、留置針は必ず前腕(橈側皮静脈)のみ!と決められていました。

そのために猛練習しました。時には研修医の腕も借りました。(そのときはこちらも練習台に…)

なので、むしろ前腕が得意です。

手首や手の甲などは、皮膚が薄く血管が浅いので苦手です。

細かったり逃げやすかったりもろかったり。そしてなにより痛いし…

 

子供は手をよく動かすので、手首や手背よりも前腕が漏れにくいです。

また、関節を外した前腕ならば、シーネもいりません。

見えにくいですが、子供のほうが血管に弾力があり、見つけやすく刺しやすいです。

ほんとに細い腕ですが、血管はいいです!

(22G~入りにくいときだけ24Gの留置針を使っていました)

 

新生児~まだ赤ちゃんであれば、前腕はぷにぷにのお肉に包まれていることで、血管まで針が届かないことがほとんどです。

なので、主に手背か手首に入れます。

 

え?私は新生児に点滴してたかって?

はい、それも得意でした!

2番目に入った職場が、小児科、産婦人科病棟でした。

新生児の採血は22Gで正中からでしたが、点滴が必要な時は24Gの留置翼状針でした。

針先も短いので、前腕の穿刺には向いていませんでした。

 

できれば目の前で教えたいくらい、文章で表現するのは難しいです…

駆血くらいであれば、身近な家族や友人でもさせてくれるでしょうから、できるだけ多くの血管を触ってみてください。

感覚が大事です。

 

次はいつになるかわかりませんが、私が目にした点滴のミスを記事にしたいと思います。

失敗から学べることはたくさんありますが、医療においてミスはなくしたいですね。